ビタミンとは、私達が生きていくのに必要な代謝を助け、健康な身体を維持する上で、大切な役割をする栄養素です。
1日の必要な摂取量はわずかですが、不足すると様々な症状(欠乏症)をひきおこします。このため、ビタミンはミネラルとともに、別名「微量栄養素」とも、呼ばれています
摂取量の目安は「主なビタミン・ミネラル一覧表」を参考にしてください。
ビタミンというのは、生命維持活動に必要な有機物です。
ほとんどのビタミンは体内で生成することが出来ないので、食材や飲み物などから摂る必要があります。
ビタミンは、エネルギー源である「タンパク質」「脂質」「糖質」の代謝をサポートするという重要な役割を持っています。
だから、体を動かすこと、体内の器官や臓器を働かすことに欠かせないものなのです。
ただし、ビタミン自体にはカロリーはないので、ビタミンだけを摂っているだけでは健康維持は出来ません。
ビタミンにはいろんな種類があります。
一番有名なのはビタミンCやビタミンAだと思いますが、他にもビタミンとつく種類はたくさんありますし、葉酸やイノシトール、PABAなどもビタミンです。
ビタミンは、これらの種類を一緒に摂ることによって、その相互作用で効果を最大限に発揮します。
例えば、ビタミンAとCとEを一緒に摂ると、強力な抗酸化作用があります。
つまり、単体だけでは充分な効果を発揮しないので、目的によってそれに合わせたビタミンを一緒に摂るのが効率よい摂取方法です。
ビタミン補給の方法は、食材から摂るというのが一般的で、野菜や果物はもちろんですが、お肉や魚などにも含まれています。
ただし、ビタミンの種類によって含まれている食材が違うので、バランスよくビタミンを摂りたい場合にはかなりたくさんの食材を食べる必要があります。ですから、マルチビタミンと呼ばれるサプリメントなどで補給するのが、一番簡単にバランスよく摂取出来ます。
生命活動の維持に必要な無機物を言う。
ミネラルの中で、体に必要なミネラルを「必須ミネラル」と呼ばれている。
「必須アミノ酸とは、タンパク質を形成している20種類のアミノ酸のうち、体内で合成する事ができない9種類のアミノ酸のことを指し、食べ物から摂取する必要があるアミノ酸のことで、どれか1つが欠けても筋肉や血液、骨などの合成ができなくなります。」
摂取量の目安は「主なビタミン・ミネラル一覧表」を参考にしてください。
ミネラルというのは、酸素、炭素、水素、窒素をのぞいた元素の総称で、端的に「ミネラル」と言っても、その種類はたくさんあります。
しかし、生物の体に必須のミネラルは26種類で、その中で人間の体に必須性があるのは16種類と言われています。
16種類のミネラルそれぞれに、人間が生きていく上で必要な役割があります。
ミネラルは欠乏しても健康被害を与えますし、過剰に摂取してもやはり健康被害を引き起こします。
ミネラルを摂取する場合は、「人間の体に必要なミネラル」を適量な分だけ摂ることが大切なんです。
人間の体に必要な必須主要ミネラルは、マグネシウム、カリウム、カルシウム、リン、硫黄、ナトリウム、塩素です。
必須主要ミネラルというのは、1日の必要所要量が100mg以上のものを言います。
このほかに、必須微量ミネラルというものがあり、それは、セレン、銅、亜鉛、コバルト、鉄、ヨウ素、クロム、マンガン、モリブデンになります。
必須微量ミネラルは、必要所要量が100mg以下のミネラルのことです。最近、よく耳にするようになったミネラルもあると思いますが、これらのミネラルが代謝を助けたり、免疫機能を活性化させる効果があるのです。
ミネラルは、水や土壌に存在するものなので植物や動物などから摂取することが出来ません。
ですから、ミネラルを補給したい場合には、水や土壌からミネラルを摂取した動植物を食べるか、サプリメントなどの健康食品から摂るのが効率よい補給方法です。
サプリメントのうち、1種類だけではなく、複数のビタミンを組み合わせたものをマルチビタミンといいます。
ビタミンは、単独で摂取するよりも複数の種類をバランスよく摂取したほうが、相乗効果を発揮するものも多くあります。そのため、各メーカーとも、配合に工夫を凝らしています。相乗効果の中で有名なものに、ビタミンB群、ビタミンCとビタミンEなどがあります。
食生活が乱れていると感じている方や、より活き活きとした健康を目指す方は、まずは、マルチビタミンによるバランスのよい栄養素の補給を優先すべきでしょう。
ビタミンに関しては、だれでも知っている「C」から、マイナーな存在の「ビオチン」や「葉酸」などを含めて、全部で13種類のビタミンが存在します。この中から「K」を除いた12種類が入ったサプリメントが主流です。なお、「A」については、過剰症の恐れがある為に、ベータカロチンの形で含有されいる物が殆どです。
また、最近ではマルチミネラルもさらに配合したものも多くなってきています。ミネラルは、100種類近く存在しますが、その中でも人が生きて行くうえで欠かせない、 「必須ミネラル16種類」の中から、既に摂り過ぎの「ナトリウム」や「リン」などを除いた、10から11種類入ったものが主流です。
摂取量の目安は「主なビタミン・ミネラル一覧表」を参考にしてください。
ビタミンやミネラルはお互いが助け合う事で、その働きを高めています。
たとえば、骨を作る栄養素としては、「カルシウム」が有名ですが、他にもビタミンC・D・マグネシウムなども骨を作る過程で必要とされます。血液を作る時も同様に「鉄分」以外に、ビタミンB12・B6・葉酸・銅などが必要になるのです。
血や骨を作るだけでなく、人が生きていく為には様々な栄養素を必要とします。これらの栄養素を複合的にバランスよく、手軽に摂取できる事が最大の特徴なのです。
ビタミンB群とは以下の栄養素を、ひとまとめにして呼ぶときの名前です。
ビタミンB群は、糖質・脂質・たんぱく質の代謝(食べた物をエネルギーに変える。)を行ったり、女性が気になる、お肌の状態を整える重要な栄養素です。
結論からいいますと、効果が同じ物と、違う物があります。
ビタミンEを例にとると、天然の方が抗酸化能力が高く、合成品は効力が劣ります。ビタミンCの場合は、天然も合成も全く同じ効力を示します。ただし天然のビタミンCは殆どの場合、天然原料自体にフラボノイドを含んでいる為、ビタミンCの吸収効率を高めてくれる物もあります。
一見すると天然ビタミンが良さそうですが、欠点もあります。まず製造工程が複雑化される為、合成に比べると少し高価になります。あと、国内メーカーでは、天然ビタミンを製造している所が少ない為に、コンビニやスーパーで手に入りにくい事です。
マルチビタミンを選ぶには、下記の条件を参考に選んでみるとよいでしょう。
ビタミンAのかたちで動物性食品に含まれるレチノールと、緑黄色野菜に含まれ、体内でA変わるβ-カロテンがあります。ビタミンAは目の健康に深く関わる栄養素で、不足すると夜間の視力低下、乾燥肌、口内炎の原因になることも知られています。
一日当たりの摂取目安量にビタミンAが180~600μgRE含まれている食品には「栄養機能食品」の表示が認められている。
1)目のトラブルを改善する~目の酷使によって起きるドライアイや視力低下、夜盲症に効く。
2)肌や爪、髪を美しくキープ~乾燥から角質化するのを防ぎ、健やかな状態を保つ。
摂取量の目安は「日本人のビタミンA食事摂取基準」を参考にしてください。
レチノールもβ-カロテンも、体内にためておけるので、毎日とる必要はありません。β-カロテンは体内で必要量だけビタミンAに変わり、残りは蓄積されます。Aに変換されないβ-カロテンにはがんなどを予防する独自のはたらきがあります。ほかのカロテノイドにも発がん抑制作用が明らかにされています。
ビタミンAが多く含まれている食品 : レバー、ウナギ
水溶性のビタミンで、サイアミンとも呼ばれています。不足すると疲れがたまりやすくなります。
糖質が分解され、エネルギーに変わるとき酵素がはたらき、酵素には補酵素が必要で、ビタミンB1にはこの補酵素の役目をします。
ビタミンB1が不足すると糖質が分解できず、乳酸などの疲労物質がたまり疲れやすくなり、また、手足がしびれてむくみ、動悸、食欲不振といった脚気の初期症状がみられます。
多量にお酒を飲む人は吸収率が下がるので意識して積極的に摂取したほうがよい。
摂取量の目安は「日本人のビタミンB1食事摂取基準」を参考にしてください。
ビタミンB1が多く含まれている食品 : 豚肉、こめぬか、ごま
ビタミンB2は脂肪酸の分解や胆汁、コレステロールの合成、毒素の分解などを行うフラビン酵素の補酵素となる。健康な皮膚・髪をつくり、細胞の再生やエネルギーの代謝を促進する栄養素です。
栄養素の中でも脂肪は多くのエネルギーを生み出しますが、それだけ脂質の代謝にはたらくビタミンB2もよけいに必要です。ビタミンB2不足で脂質の代謝がうまくいかないと、脂質がエネルギー源として利用されにくくなります。
ビタミンB2は、体内で過酸化脂質(動脈硬化症・老化現象・発がん性物質等)を防ぐ栄養素です。動脈硬化症はさらに嘘血性疾患や高血圧、脳卒中の原因にもなります。
B2は過酸化脂質を分解することで、さまざまな生活習慣病を予防していることになります。
◇ビタミンB2が不足すると?
不足すると口内炎やニキビ、吹き出物などの肌のトラブルが起きやすくなる。
◇ビタミンB2の摂取の仕方
動物性食品をあまり食べない人、ストレスの多い人、脂肪の摂取量が多い人は、不足に気をつけましょう。多めにとっても副作用の心配はありません。
糖尿病の人は、糖質の代謝だけでなく脂質の代謝もうまくいかなくなるので、B2をたっぷりとって脂質の利用を促しましょう
ビタミンAが多く含まれている食品 : レバー、魚、乳製品、納豆、卵
摂取量の目安は「日本人の食事摂取基準」を参考にしてください。
ビタミンB6は、たんぱく質や炭水化物を分解してエネルギーを取り出したり、神経伝達物質のギャバや赤血球の色素細分(ヘム)核酸などを合成するのに欠かせないビタミン。
健康な皮膚や髪、歯をつくり、成長を促進するので、特に発育期の子供や妊婦・授乳婦には不可欠です。また、免疫機能を正常に保つはたらきもあり、不足するとアレルギー症状が出ることもある。
ビタミンB6はタンパク質の成分であるアミノ酸の合成や、タンパク質の分解を促す酵素の補酵素として働きます。また、脳の神経細胞間で情報を伝達する役割をする、神経伝達物質の生成にも関わわっています。
不足すると、湿疹、口内炎、貧血、ふけ症などが起こりやすくなり、動脈硬化が進みやすくなる。
一日当たりの摂取目安量にビタミンB6が0.5~10mg含まれている食品には「栄養機能食品」の表示が認められている。
ビタミン6が多く含まれている食品 : マグロ、鶏肉、牛レバー、ニンニク、ビスタチオ
摂取量の目安は「日本人のビタミンB6食事摂取基準」を参考にしてください。
ビタミンB12は、葉酸とはたらきあって赤血球を作り出しています。
ビタミンB12は、炭水化物や脂肪を分解したり、遺伝子の素材となる核酸を合成するのに必要なビタミンで、脊髄で赤血球を作る働きを助ける作用があり、葉酸やビタミンB12は別名「造血のビタミン」と呼ばれます。
一日当たりの摂取目安量にビタミンB12が0.8~60μgRE含まれている食品には栄養機能食品の表示が認められている。
1)細胞分裂に支障が出て、赤血球が足りなくなって貧血になる。ビタミンB12が不足して起こる貧血は「悪性貧血」とされ、鉄分不足による貧血と区別されます。
2)ホモシステインという物質が増え動脈硬化が進む危険がある。
ビタミンB12が多く含まれている食品 : 肉類、卵黄、レバー、活性型ビタミンB12は海苔やクロレラにも含まれている。
摂取量の目安は「日本人のビタミンB12食事摂取基準」を参考にしてください。
レモンなど多くの野菜や果物に含まれている水溶性のビタミンで、アスコルビン酸とも言う。肌のしみを防いだり、風邪から癌まで予防する働きに注目されている栄養素です。
ビタミンCはコラーゲンの生成に不可欠で、コラーゲンは細胞をしっかりと固めれば、かぜウイルスの予防ができます。
ビタミンCが不足すると、疲れやすい、、風邪をひきやすく、傷の治りが遅い歯茎から血が出るなど、さまざまな病気にかかりやすくなります。
タバコを吸うと、活性酸素が体内にたくさんできるため、不足しやすくなる。一日当たりの摂取目安量にビタミンCが35~1000mg含まれている食品には栄養機能食品の表示が認められている。
1)活性酸素を消去して体の酸化を防ぐ。
2)皮膚や骨を丈夫にするタンパク質「コラーゲン」の合成を助ける。
3)ストレスに適応するためのホルモン合成を助ける。
4)カゼ、血液サラサラ、ストレス解消、疲労回復、シミ(美白)の効果が期待できる。
ビタミンCは、いつも常に体の中にいてくれるわけではなく、体内に蓄積できたいため、毎日の摂取が欠かせません。そして、熱に弱いため、調理に手を加えるほど成分が失われます。
摂取量の目安は「日本人のビタミンC食事摂取基準」を参考にしてください。
日本では医師や研究者でもビタミンDに目を向ける人は少数派ですが、ビタミンDは世界的にいちばんホットなビタミン。
アメリカで単体のビタミンサプリメントで最高の売上を記録しているのもビタミンDです。現在では、次のような疾患に、ビタミンDの不足が何らかのかたちで関わり、ビタミンDの充足で改善できる可能性が指摘されています。
「ビタミン」とは体内で合成できない微量な栄養素ですが、「ビタミンD」は体内で合成できます。日光浴で紫外線を浴びると、皮膚(皮下)でコレステロールからビタミンDが作られるのです。それゆえビタミンDは、厳密には「ビタミン」ではありません。
ビタミンEとは油脂に溶ける脂溶性ビタミンのひとつで、抗酸化作用の強い脂溶性のビタミンです。
ビタミンEは過酸化脂質を抑制し動脈硬化を予防する効果が期待できます。また、ビタミンEは血液の製造必須補酵素でもあり、さらに血液の粘度を低下させ、サラサラの状態を保ち、酸素の浪費を防ぐ働きを持っています。
強い抗酸化作用を持つビタミンで、油に溶けやすく、体内の脂の中にとけ込んで酸化を防ぐ。この作用により動脈硬化を抑え、心臓病や脳卒中を予防する。
ビタミンEにはトコフェロールとトコトリエノールがあり、それぞれα、β、γ、δと4種類ずつ、合計8種類存在し、その中でもっとも生理活性が高いのは、α-トコフェロールです。
ビタミンEは毛細血管の血行をよくするので、皮膚のすみずみまで酸素と栄養素がいきわたり、肌はいきいきとします。肩こりや冷え性も予防効果がするといわれています。
不足すると、貧血を起こしたり、運動機能や神経機能に障害が出ることもある。一日当たりの摂取目安量にビタミンEが3~150mg含まれている食品には栄養機能食品の表示が認められている。
1)過酸化脂質を分解し、細胞膜、生体膜を活性酸素から守り、心疾患や脳梗塞を予防する。
2)赤血球膜脂質を酸化から守り、溶血性貧血を防ぐ。
3)毛細血管の血行をよくする。
4)酸素の利用効率を高め、耐久力を増す。
ビタミンEを摂取するための錠剤も数多く出回っていますが、ビタミン剤ではα-トコフェロール含有のされてない場合がありますので有無を確認します。食品からの摂取が他の栄養素とのバランスが良く、また天然に由来しているビタミンEの方が効果があります。
ビタミンEを上手に摂るには、植物油やナッツ類などに多く含まれていますが、食品によってタイプの違うビタミンEが含まれます。いろいろなビタミンE食品を組み合わせて摂るようにしましょう。
過剰摂取すると血が固まりにくくなります。サプリメントから摂取する場合は許容量以下押さえるように注意しましょう。
摂取量の目安は「日本人のビタミンE食事摂取基準」を参考にしてください。
炭水化物や脂肪、タンパク質の分解や合成にかかわる成分で、ビタミンB群の一種をいう。不足することは滅多にないが、皮膚炎や結膜炎、貧血などを起こす。
一日当たりの摂取目安量にビオチンが10~500μgRE含まれている食品には栄養機能食品の表示が認められている。
ビタミンAが多く含まれている食品 : レバーや卵黄、大豆、マッシュルーム、バナナ、ビール酵母など
摂取量の目安は「日本人のビオチン食事摂取基準」を参考にしてください。
炭水化物や脂肪を分解してエネルギーを取り出すのに不可欠な成分をいう。ビタミンB群の一種で、糖質や脂質、タンパク質を代謝する補酵素として働きます。
エネルギー代謝に関与し、疲労回復や食欲増進効果もあります。また、アルコールを分解する補酵素としての働きもあり、二日酔いを予防する効果があります。
日本人の欠乏症は珍しいのですが、お酒を大量に飲むと欠乏状態になり、最終的に痴呆症状も出るペラグラを引き起こすこともありますので、肉や魚、豆類に多く含まれているので飲酒習慣があるなら積極的にとりましょう。
不足すると、体力が落ち、口内炎や皮膚の炎症、下痢などを起こしやすくなる。
一日当たりの摂取目安量にナイアシンが5~15mgRE含まれている食品には栄養機能食品の表示が認められている。
ビタミンAが多く含まれている食品 : カツオやマグロなどの魚介類、肉類、酵母、キノコなど
摂取量の目安は「日本人のナイアシン食事摂取基準」を参考にしてください。
脂肪を分解してエネルギーを取り出したり、必要な脂質やアミノ酸などを体内で作り出すのに必要な成分をいう。あらゆる生き物の体内にたくさん含まれている。そのため、天然の食材を普通に食べていれば不足することはない。
糖質や脂質が燃焼する際に不可欠な補酵素であるCoAの主成分で、脂質やタンパク質の代謝や、副腎皮質ホルモンなどの各種ホルモンの働きにも関与しています。
アルコールやカフェインはパントテン酸を消耗してしまうので、お酒やコーヒーをよく飲む人は多めに摂取してください。
一日当たりの摂取目安量にパントテン酸が2~30mg含まれている食品には栄養機能食品の表示が認められている。
摂取量の目安は「日本人のパントテン酸食事摂取基準」を参考にしてください。
タンパク質の代謝や、遺伝子のもととなる核酸(DNA)の合成などに欠かせない成分。
遺伝情報がつまったDNAを構成する核酸の成分となる、プリン核やピリミジン核の合成に働く酵素の補酵素の役割をします。
不足すると貧血を起こしやすくなる。さらに、血中にホモシステインという物質が増え、動脈硬化が進むおそれがある、ホモシステインを減らすビタミンB6、B12といっしょに摂るといい。
妊娠早期に不足すると二分脊椎症など先天性の病気を持った子供が生まれるリスクが高まる。
そのため厚生労働省は、妊婦や妊娠を予定している女性に対し、サプリメントで1日当たり0.4mgを摂取するよう進めている。
一日当たりの摂取目安量に葉酸がが70~200μg含まれている食品には栄養機能食品の表示が認められている。
葉酸が多く含まれている食品 : ほうれん草などの葉物野菜、
摂取量の目安は「日本人の葉酸食事摂取基準」を参考にしてください。
体の中では何千種類もの酵素が、生命活動を維持するためにさまざまな代謝を行っています。亜鉛は、タンパク質の合成やインシュリンをはじめとするホルモン分泌など、約300種類もの酵素を活性化します。
とくに、タンパク質の合成に深く関与し、不足すると細胞分裂が正常に行えなくなります。そのため、皮膚の炎症や傷が治りにくい、脱毛、爪の異常、味覚異常などを起こします。
また、男性の場合、勃起不全や精液欠乏症に。妊婦は分裂と成長を繰り返す胎児の成長不良を招くので注意しましょう。
2g以上の過剰摂取で急性中毒をおこす危険がある。亜鉛が不足すると、この免疫反応がうまくいかなくなり、かぜをひきやすくなるようです。
摂取量の目安は「ミネラル亜鉛サプリメント」を参考にしてください。
カルシウムは、丈夫な骨や歯をつくるのに欠かせない栄養素ですが、神経を鎮めたり、筋肉の興奮を抑制するなど、体の生理機能のバランス維持にも役立っています。
体に最も多く含まれるミネラルでもあり、成人体重の1.5~2%がカルシウムです。
カルシウムは99%が骨や歯に含まれていますが、残りの1%は血液や筋肉、神経などに存在しています。日本人のカルシウム摂取量は所要量を下回っているのが現状なので、意識してしっかりとっておきたい栄養素です。
骨はカルシウムの他に、マグネシウム、ナトリウム、リン、亜鉛といったミネラルを含んでいます。そのため、他の栄養素との摂取バランスが大切です。
リンの過剰摂取はカルシウムの吸収を妨げます。リンは加工食品やスナック類多くふくまれているので、食生活の見直しが必要です。
また、ビタミンDはカルシウムと一緒にとることで、骨密度が上がり、骨代謝も活発になります。さらに、骨づくりに欠かせない成長ホルモンの分泌は夜間に活発になるので、カルシウムは夕食時にとることが望ましいといえます。
ベーシックなサプリメントとして、継続した摂取がおすすめ。食材に由来する成分で、特に副作用は知られていない。大量に摂取すると、胃腸障害などを起こすことがあるので注意を要する。
摂取量の目安は「日本人のミネラルリン摂取基準」を参考にしてください。
貧血の多くは鉄欠乏性貧血ですが、鉄が充分にあっても銅がないと、貧血になります。ただ、銅はいろいろな食品含まれているので、不足する心配がありません。
銅を含む酵素には、骨や血管壁を強化するコラーゲンやエラスチンの生成に働くものもあります。骨粗鬆症や、血管壁がもろくなっておこる動脈硬化や動脈瘤を防ぐために銅が必要です。
銅容器で酸性食品の保存、銅鍋での酸性食品の調理などによる過剰摂取すると、中毒をおこすことがある。
摂取量の目安は「日本人のミネラル銅摂取基準」を参考にしてください。
鉄には貧血を予防することと、粘膜の免疫力をアップする働きを持っています。
赤血球中のヘモグロビンという色素タンパクが全身に酸素を運んでいるのですが、鉄はそのヘモグロビンの重要な構成要素になっています。
近年、成人女性の3人に1人が、貧血症状があるといわれ、鉄不足の人が多い傾向にあります。
そのほか、無理なダイエットをしている人、妊娠中の人、インスタント食品をよく食べる人に、貧血は多く見られるので、特に注意が必要です。
貧血の防止~体内にある鉄の60~70%は、ヘモグロビンという色素タンパクに含まれ、「機能鉄」として全身の細胞に酸素を運んでいます。
しかし、鉄は体の中に4~5gほどしかなく、体内でつくることができません。そのため、食物からとる必要がありますが、不足すると体が酸欠状態になり、疲労感やめまいといった貧血症状があらわれます。
粘膜を丈夫にする~鉄には粘膜の免疫力をアップする働きがあります。口内炎や口角炎、舌炎など、粘膜が傷ついたときは、鉄の補給をしましょう。
コーヒーなどのカフェイン、緑茶のタンニンなどは、鉄の吸収を妨げます。
◇鉄摂取の仕方コツ ~良い食べ合わせ~緑黄色野菜や穀物に含まれる鉄は、非ヘム鉄のため、吸収率が低いので、この場合、吸収効果が高まる動物性タンパク質やビタミンCと一緒にとることをおすすめします。
◇鉄摂取の仕方 ~ヘム鉄の摂取~鉄の吸収率は10%程度と、極めて低いが、ヘム鉄は吸収率が倍以上にアップするので、ヘム鉄が含まれる食品をとることをおすすめします。
ヘム鉄はレバーなどの肉類や、カツオなどの魚介類に多く含まれています。一方、緑黄色野菜や穀物などに含まれる鉄は非ヘム鉄なので、吸収率は落ちます。
摂取量の目安は「日本人のミネラル鉄摂取基準」を参考にしてください。
カリウムは生命活動の維持に欠かせないミネラルです。体重1kgあたり、2gのカリウムが体内に存在し、そのほとんどが細胞内液に溶け込んでいます。
そして、ナトリウムとともにエネルギーの生産に関与したり、神経や筋肉の機能を正常に保ったり、細胞内外のミネラルバランスを調節するなどの大切な役割を持っています。
神経や筋肉の機能を正常に保つことができなくなり、さまざまな症状があらわれます。
昆布、ヒジキ、丸干しイワシ、ホウレンソウ、サツマイモ、パセリ、切干大根大豆、納豆、タケノコ、キノコ類、アーモンド干し柿、トマトジュースなど
食材に由来する成分で、特に副作用は知られていない。腎機能障害がある場合は、カリウムの排泄障害から高カリウム血症を起こすことがある。
摂取量の目安は「日本人のカリウムミネラル摂取基準」を参考にしてください。
カルシウムに次いで体内に多いのがリンです。骨が歯を形成するほか、生体のあらゆる場面で重要な役割を保っています。
通常の食生活を送っていれば不足することがないので、あまり関心を持たれていませんが、リンの働きはとても重要です。
リンの約80%はカルシウムと結合してリン酸カルシウムをつくり、骨の主成分となっています。残りは、筋肉、脳、神経、肝臓などあらゆる組織にあたります。
細胞膜や遺伝をつかさどる核酸を構成し、細胞の成長と分化、エネルギーの運搬、神経や筋肉の機能を正常に保つうえで不可欠です。不足すると、骨弱くなるほか、新陳代謝が低下して、筋肉が弱ったり、だるくなったりします。脳へのはたらきも大切で、リン脂質となって脳をつくるのに欠かせないミネラルといえます
過剰摂取で軟組織にカルシウムが沈着する。2g以上の摂取で副甲状腺機能亢進をきたす。
摂取量の目安は「日本人の リンミネラル摂取基準」を参考にしてください。
マグネシウムは筋肉の収縮を促して、神経の高ぶりを抑えたり、細胞内の浸透圧や酸とアルカリのバランスを調節する作用があります。また、さまざまな酵素の働きに必要なミネラルで、エネルギー代謝やタンパク質の合成、体温や血圧の調整など幅広い役割を持っています。
体内にあるマグネシウムの半分は骨や歯、残りは筋肉、脳、神経などに含まれますが、それらが正常に機能するうえで不可欠なことから、「筋肉のミネラル」とも呼ばれます。
マグネシウムは、汗や尿で排泄されやすく、不足しがちなミネラルの一つ。また、ストレスや飲酒、過度の運動や運動不足、脂肪分の多い食事などでもマグネシウムの消費は著しくなります。さらに、妊婦や高齢者もカルシウムと一緒に補給することをおすすめします。
不足を防ぐためには、日頃からマグネシウムを豊富に含む、豆類や海藻類を積極的に摂取する。一方、カルシウムやリンの過剰摂取はマグネシウムの吸収を悪くするので注意しましょう。また、多量にとると副作用として下痢を起こします。
マグネシウムはカルシウムとのバランスが重要で、それぞれの1対2~3が理想とされている。両者の摂取比が小さいほど、虚血性心疾患による死亡率が低いとの報告も出ています。
マルネシウムには、カルシウムの細胞内への流入を調節したり、カルシウムが血管壁や腎臓などに沈着するのを防ぐ役目があるのです。
マグネシウムが不足すると、不足分を補うために骨組織からマグネシウムが放出されますが、同時にカルシウムも大量に放出されてしまいます。
過剰のカルシウムが細胞内に流れ込むと、筋肉が収縮し、けいれん、しびれ、めまいなどの症状が起こります。さらに筋肉の収縮が十分でないと、高血圧、高コレステロール血症、動脈硬化、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、頭痛、糖尿病、慢性アルコール中毒、骨粗しょう症、神経や精神の疾患などを引き起こす恐れがあります。
食材に由来する成分で、特に副作用は知られていない。ただし腎臓障害のある人は過剰摂取に注意し、サプリメントを薬と併用する場合、主治医に相談のうえで利用すること。
摂取量の目安は「日本人のミネラルマグネシウム摂取基準」を参考にしてください。
マンガンは生体にとって必須で、骨の石灰化やタンパク質などの代謝にはたらいています。コレステロールの合成、骨の形成、エネルギーづくりに関与しています。
骨の形成には、主材料となるカルシウム・リン・ミネラル・ビタミンやマンガンも必要です。骨や関節を丈夫にする結合組織はマンガンが補酵素となっている酵素がないと合成できません。そのため成長期に不足すると発育不全になります。
また、マンガンは糖質、脂質、タンパク質の代謝にはたらいて酵素の構成成分であり、タンパク質の合成やエネルギーづくりに働いています。
摂取量の目安は「日本人のミネラルマンガン摂取基準」を参考にしてください。
糖や脂質の代謝や体内で鉄の利用を高めるのに必要なミネラルである。多く含まれる食品 : 穀類、豆類、緑黄色野菜、レバー、乳製品
摂取量の目安は「日本人のミネラル摂取基準」を参考にしてください。
人が必要とするナトリウムの多くは食塩という形で体内に取り込まれます。ナトリウムはミネラルの一種で細胞の内側と外側の体液のバランスをとるはたらきなどがある。健康な日常生活を営むための食塩の目安量は、1日10g以下とされています。
慢性的にとりすぎが続くと高血圧、胃がん、動脈硬化などを招く
摂取量の目安は「日本人のミネラルナトリウム摂取基準」を参考にしてください。
セレニウムとも呼ばれる必須ミネラルの1つで、抗酸化作用を持つ酵素の活性に関わるとともに、自身も抗酸化力を発揮します。そして細胞組織の酸化や老化を防ぎます。
ビタミンCやEと一緒にとれば、一層の効果が期待できるでしょう。また、セレンは、カドミウムや水銀、ヒ素などと体内で結びつき、毒性を軽減する作用もあります。
食材に由来する成分で、特に副作用は知られていない。サプリメントによる過剰摂取に注意する。また、薬と併用する場合、主治医に相談のうえで利用すること。
摂取量の目安は「日本人のミネラルセレン摂取基準」を参考にしてください。
ヨウ素は、ナポレオン戦争の際、海藻から火薬を製造しているときに偶然発見された元素です生体内では、そのほとんどが甲状腺に存在し、甲状腺ホルモンの構成成分として重要な役割を担っています。
ヨウ素は海水中に多く存在するため、海藻類や魚介類に豊富に含まれています。海産物を主とした高ヨウ素摂取の伝統的食習慣を持つ日本では、ヨウ素の摂取量が必要量を大幅に上回っているため、不足が問題となることはありません
過剰摂取により健康障害が引き起こされるため、ヨウ素の摂取を目的としたサプリメント類の利用には注意が必要です。
ヨウ素不足はどのようにして起こるのか?ヨウ素不足は食品からの摂取不足により起こります。海に囲まれ、海産物を主とした高ヨウ素摂取の伝統的食習慣を持つ日本では、ヨウ素の摂取量が必要量を大幅に上回り、不足が問題となることはありません
世界的には不足が起こりやすいミネラルです。山岳地帯や内陸部など、土壌のヨウ素含量が少ない地域では特に深刻です
また、キャベツ、キャッサバ、トウモロコシ、タケノコ、サツマイモ、ライ豆、大豆、硬水中のカルシウムイオンなどには、甲状腺へのヨウ素の蓄積を阻害し、甲状腺腫を起こす成分(ゴイトロゲン)が含まれています(1)。
ヨウ素の摂取が不足すると、甲状腺ホルモンの生成が出来なくなります。そのため、下垂体からの甲状腺刺激ホルモンの分泌が増加し、甲状腺の発達を促進することで、ヨウ素不足を補おうとしますが、この状態が続くと、甲状腺の肥大、甲状腺腫が起こります。
ヨウ素欠乏による甲状腺ホルモンの生成不足により、精神発達の遅滞、甲状腺機能低下症、クレチン症、成長発達異常、舌の巨大化、嗄声、動作の緩慢さなどが起こることが知られています。特にクレチン症は、ヨウ素欠乏に由来する最も重篤な疾患です。母親のヨウ素欠乏を主な原因とし、著明な精神障害と神経系の障害を伴う成長不全をもたらすもので、今日でも発展途上国に多く発生しています。
健康な人では、ヨウ素の摂取量が多少増えても、排泄により調節することが出来ますが、長期間の過剰摂取により、過剰症が起こることがあります。
日本人は、その伝統的食習慣のために、ヨウ素の過剰摂取に対する影響が発現しにくい民族であると考えられていますが、日本でも海藻の多量摂取による過剰症の報告があります。
ヨウ素を過剰に摂取すると、甲状腺機能低下症、甲状腺腫、甲状腺中毒症が起こります。この他、体重減少、頻脈、筋力低下、皮膚熱感などの症状が見られることもあります。食事摂取基準では、日本人の食生活の現状に合わせた上限量を算定しています。
摂取量の目安は「日本人のヨウ素ミネラル摂取基準」を参考にしてください。