メタボリック症候群は内臓脂肪の蓄積(ウエスト周囲径の増大)が必須条件で、これに加えて脂質代謝異常、高血圧、高血糖の3項目のうち2項目以上を満たす場合に、メタボリックシンドロームと診断されます
ではなぜ、そもそも「内臓脂肪」の多寡が、メタボリック症候群の診断基準では問題視されるのか。「内臓脂肪が過度に蓄積されることが、動脈硬化につながるからです」
※ウエスト周囲径--男性85cm以上、女性90cm以上は、内臓脂肪面積100cm2以上に相当します。
正確な内臓脂肪蓄積の診断には、腹部CT検査により内臓脂肪量を測定することが望まれます。
※診断基準には、LDLコレステロールが取り上げられていません。
これはLDLコレステロールが、単独でも非常に強い危険因子となるので、メタボリックシンドロームに組み込む必要がないためです。
LDLコレステロールが高い場合は、コレステロールの管理目標基準に従って治療されなければなりません。
※肥満の判定に必要なBMI(体格指数:Body Mass Index)も、診断基準に入っていません。
体重よりも、内臓脂肪の蓄積が重要と考えられているからです。
例えば男性の場合、BMIが25未満でもウエストが85cm以上で、他の項目が満たされれば、メタボリックシンドロームと診断されます。