1. サプリメントの基礎知識

1. サプリメントとは

1. サプリメントは「補うもの」という意味

わたしたちが口にするサプリメントは、カラダを健康に保つためや、不足している成分を補うため、さらにはカラダの弱い部分を補強するためなど、摂取する目的はさまざまです。食品の成分が濃縮されて、効率的に栄養成分や機能性成分を摂取することができる食品で、「栄養補助食品」「健康食品」などと訳されています。

サプリメントは、医薬品とどう違うの?医薬品は、病気の診断・治療・予防のためのもの。開発・生産・使用などについて、厚生労働省が定めた薬事法により規制を受けます。一方、サプリメントは、健康補助食品。薬事法の規制を受けることはありません。

食品には、以下の3つの機能があります。

  1. 一次機能 : 生命維持のための栄養機能
  2. 二次機能 : 食事を楽しむための味覚機能
  3. 三次機能 : 体調のリズム調整や生態防御、疾病予防、疾病回復、老化防止などの健康を維持する体調調整機能

サプリメントの多くは、健康を維持する機能を強化した食品。つまり、上記の三次機能を持ち、食品と医薬品の中間に位置付けられます。

サプリメントの成分にはどんなものがある(以下の7種類に分けられます。

  1. ビタミン、ミネラル
  2. タンパク質、アミノ酸
  3. 脂肪酸
  4. 乳酸菌、糖類
  5. 食物繊維
  6. ファイトケミカル(植物性の抗酸化栄養素)
  7. ハーブ(薬用植物)

薬との相互作用や疾患への影響が一目でわかる  [サプリメントの注意事項一覧]日経メディカル オンラインよりの転載


2. サプリメントの種類

1. 栄養機能食品

「保健機能食品制度」の法律の下で「特定保健用食品」と並んで新たに設けられました。基準に適合した成分を含む食品に、その成分の効能や機能を表示をできる。一定の条件を満たせば「栄養機能食品」として広告・宣伝ができるようになったものが、12種頬のビタミンと5種類のミネラルです。


2. 特別用途食品

特別用途食品 販売される食品で、発育や健康の保持、回復にいいと医学・栄養学的な表現を記載して、用途を限定した食品と、個別評価審査により許可される病者用食品、特定保険食品を言う。

高血圧症や腎臓疾患の方のためにナトリウムを低減させたり、たんぱく質の制限を必要とする腎臓疾患の方のためにたんぱく質を低減させた食品および乳児用、妊産婦用、高齢者用などで、許可されたものは厚生労働大臣の許可マークが付く。




3. 特定保健用食品

特定保健用食品 トクホ(特保)と呼ばれ、厚生労働省が効果や安全性を確認して効能表示を許可した食品です。食品には生命維持のための一次機能(栄養)、食事を楽しむという二次機能(味覚)、そして体調のリズム調節や生体防御、疾病予防、疾病回復、老化防止などの健康を維持する三次機能(体調調節)があります。

「トクホ」は、食品のもつこの三次機能(体調調節)に注目し、長年のアンバランスな食生活によって忍び寄る生活習慣病の『危険要因(リスク)の低減・除去』に役立つように工夫された食品で、健康に対してどのような機能をもっているかを表示することを許可した食品です。



4. 健康補助食品

健康補助食品(財)日本食品協会が提唱する、サプリメントや健康食品と類似の分類名。協会は健康補助食品の規格基準作りを進め、規格基準に合致した商品には「JHFマーク」がついている。サプリメント・健康食品を選ぶときの目安になる。

「健康補助食品」とは、栄養成分を補給し、または特別の保健の用途に適するもの、その他健康の保持・増進及び健康管理の目的のために摂取される食品のこと。一般的には保健・健康維持の目的で用いられ、通常の食品とは異なる形態の粒状、カプセル状などの食品と考えられているようです。

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3. サプリメントはなぜ必要か

現代の食生活は三大栄養素過剰、ビタミン・ミネラル不足現代の日本人の食生活は、「三大栄養素」と呼ばれる糖質・脂質・タンパク質が過剰で、「微量必須栄養素」と呼ばれるビタミン・ミネラルが不足しがちな傾向にあります。

代謝とビタミン・ミネラルの関係ビタミン・ミネラルとは何か、また、サプリメントがなぜ必要なのかを知るためには、まず代謝について知る必要があります

ビタミン・ミネラル不足は生活習慣病を引き起こすビタミン・ミネラルが不足し、栄養バランスが崩れると、三大栄養素が代謝されず、脂肪となって体内に蓄積し、肥満の要因になるということをご説明致しました。

1. 厚生労働省は、人間の1日の栄養所要量を定めています

栄養所要量とは、健康の保持と、生活習慣病を予防するための標準となるエネルギー量と、各栄養素の摂取量を示すものです。

脂質、糖質、タンパク質、各種ビタミン、ミネラル、食物繊維の摂取量が年齢別に算出されいます。新たに過剰摂取による健康障害を防ぐための基準値、「許容上限摂取量」も設定されています。

この栄養所要量を食べものだけで充たすのが難しいことですが、しかしサプリメントの力を借りれば足りない栄養分を簡単に取ることができるのです。

手軽に栄養素が補充できるサプリメントは、現代に生きる私たちには欠かせない存在なのです。

2. サブリメントの基本ば食事で足りない成分を補充すること

サプリメントはあくまで栄養補助食品です。食事をきちんととることが大前提で、サプリメントだけに頼るのは考えもの。まずは自分の生活習慣を見直して、本当にサプリメントが必要なのか、もう一度考えてみることが大事です。

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4. サプリメントのメリット・デメリット

1. サプリメントのメリット

サプリメントは手軽に不足している栄養素を摂取することができます。携帯もできるのでいつでも摂取することができます。サプリメントは医薬品ではないので効能を表示することはできませんが、サプリメントはきちんと研究されて結果を出しています。

  1. 日常の食生活で不足しがちな栄養素を手軽に確実に摂取することができる。
  2. 普段摂取、吸収されにくい必要な栄養素を容易に摂取することができる
  3. 「毎日の習慣」にすることができる
  4. 天然成分が多いので、安心して利用できる
  5. 摂取した量の計算が簡単にでき長期的に利用できる
  6. 生活習慣やストレスなどによいとされる
  7. 健康維持、疾病予防、老化防止の役割を果たす
  8. 組み合わせにより、相乗効果が期待できる
  9. 厳しい検査を通っているので、安全に高濃度の栄養が摂取できる
  10. 食欲の少ない人にもたくさんの栄養素の補給ができる。
  11. 食事によるコントロールに比べてストレスが少ない
  12. 携帯に便利
  13. 安い価格で利用できる

サプリメントは医薬品と違い、1回2回で効果や結果がでるというわけではありません。毎日の食事と同じように、続けて摂取することが大切です。

2. サプリメントのデメリット

サプリメントは不足しがちな栄養素を手軽に補給できる便利なものですが、成分が濃縮してあり、簡単に摂取できるために気をつけなければいけない点もあります。では、サプリメントを利用する際に気をつけなければいけない点は何なのでしょうか。

  1. 成分が濃縮してあったり、配合量が多かったりするので、栄養成分を摂りすぎる場合がある。
  2. 医薬品との組み合わせにより副作用がでる場合がある。
  3. 摂取するタイミングに気をつける
  4. ダイエット目的のサプリメントの場合、体に有害な成分が含まれていることもある
  5. ビタミンやミネラル等の種類によっては、1種類(単体)で摂ると吸収がよくない場合がある

サプリメントはマルチタイプのもの以外は、食事に含まれるような栄養成分がバランスよく補給できるわけではないため、特定の成分だけを多く摂取しがちになってしまうのです。

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5. サプリメント選びの7つのポイント!

1. 原材料が天然成分の製品を選ぶ

サプリメントには天然物と合成物があり、石油から合成する方が低コストなので、多くのサプリメントは合成です。しかし、 体のことを真剣に考えるなら天然サプリメントを選ぶ必要があります。 合成栄養素で作られたサプリメントは単体で作られているケースが多く、摂っても100%体内に吸収されないため、無意味であるば かりか、それを排泄するために肝臓や腎臓に逆に負担をかけてしまうため注意が必要なのです。

2. 低温で加工処理されている製品を選ぶ

栄養素は加熱処理で破壊されてしまいます。どんなに良質な天然食材からサプリメントを製造しても、その過程で熱を加えてしまうと栄養素が減ってしまいます。

近年の研究によりビタミンやミネラルは55°C以上の熱を加えると徐々に破壊されていくことが確かめられています。また代謝活動を円滑にする酵素は40°Cで壊れはじめ、100°Cで完全に破壊されます。つまり加熱処理された食品には酵素は含まれていません。

ですから、加熱調理したものだけを食べていると、全く酵素はとれません。少々コストや手間がかかっても、酵素や栄養素を壊さない低温でゆっくりと加工処理されたものが理想ですね。

3. 栄養素と無縁の不純物の入っていない製品を選ぶ

サプリメントにもたくさんの添加物が使われていることをご存じですか?粗悪品に至っては、高いお金を出してこのぞうねん剤を一生懸命食べているのと等しく、ひどいものになると90%以上がぞうねん剤だと言われています。

栄養素を摂ることはプラスですが、同時にたくさんの添加物を摂ってしまっては返ってマイナスです。粗悪なサプリメントは人によってはこれらがアレルギーを引き起こしたり、ぞうねん剤が血液中の血栓と結びついて、血液中に溜まりだしたりと、二次的な副作用の原因になります。

4. 新鮮な製品を選ぶ

長期保存された原材料では「酸化」や「腐敗」「カビ」などの発生もあり得ます。結果、それらを抑えるために「防腐剤」を使ったり、いろいろな混ぜ物を加えていては、いくら天然栄養素から作られたサプリメントだとうたっていても、実際の品質は劣っていて意味がないでしょう。 原材料が天然であることはもちろん、その仕入れから生産、そして流通まのサイクルがなるべく短い、つまり生鮮食品のような「新鮮なサプリメント」を選ぶことをお薦めします。

5. 成分表示がされている製品を選ぶ

サプリメントのパッケージに内容成分が表示されているか確認しましょう。情報開示を積極的に行っている企業は、製品そのものに自信を持っています。そういう企業の製品こそ、選ぶに値する良質なサプリメントと言えます。愛用者本意で品質にこだわって製造している企業であれば、必ずそういった内容成分に関する詳細な資料があるはずです。

6. 吸収されやすく工夫した製品を選ぶ

質の高いサプリメントでは、体内に十分吸収され、有効活用されるよう、消化・吸収を助ける「酵素」類が配合されているなどの工夫がされています。分解能力、吸収能力、代謝力の減退したお年寄りが摂っても同じように結果を出すための工夫がされている製品は、結果の出る個人差が更に少なくなります。

7. 各成分がバランス良く配合された製品を選ぶ

成分量の多さだけをPRしている製品を見かけます。しかし、栄養素の量と効力は比例しません。なぜなら、一つの栄養素は単独で働くものではなく、他の栄養素と協調しながら効力を発揮するものだからです。バランス調整を行っていないサプリメントは体内で役に立たないかもしれません。

生命の鎖を説いたロジャー・ウイリアムス博士は、「栄養素は全てがバランス良く満たされている必要があり、全体のバランスがあってこそ、健康水準は維持出来る。一つでも摂取レベルの低いビタミンがあれば、その低いレベルに健康レベルも影響されてしまう。折角のビタミンも、たった一つ摂取レベルの低いビタミンがあるだけで仕事が出来ずに余ってしまうことになるのだ。」と、全ての必要な栄養素をバランスよく取り入れることの重要性を説いています。

栄養素は一般的に単独では吸収されにくく、またその栄養素が働く場合には、他の栄養素を必要とします。栄養補助にも基礎が必要です。基礎が出来て、あなたの栄養レベルに基礎体力を付けて、それから更に上を目指す為のテクニックが「ターゲット製品」の役目です。

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6. サプリメントの効果が高まる正しい摂り方

1. 第1ステップ : マルチビタミン・ミネラルを摂取して体調を整える

サプリメントの基本は「誰にとっても必須のマルチビタミン・ミネラル」と言われ地いる。マルチビタミン・ミネラルには、ビタミンやミネラルが数種類以上配合されている。 私たちはもともと、ビタミンやミネラルを野菜や豆などから摂取してきた。

しかし、現代人は野菜や豆をあまり食べない。しかも、野菜自体の栄養価が低下しているため、食事からビタミシやミネラルを十分にとろうとすると、カロリーオーバーになる可能性が出てくる。ビタミンやミネラルは互いに協調して働くので、配合されている成分数が多く、成分量も適度に配合されているものを選ぶ。 

2. 第2ステップ : 抗酸化サプリメントを摂取する

マルチビタミン・ミネラルで土台を整え、次に抗酸化サプリメントを摂取する。喫煙、飲酒の習慣がある人、老化が気になり出した人、激しい運動をする人は、抗酸化サプリを加えてみよう。

体には、代謝やストレスによって活性酸素という悪玉物質が発生する。これが増えすぎると、酸化ストレスによって、細胞が傷つき、老化が加速し、様々な病気の原因になる。抗酸化成分は、この活性酸素の害を減らしてくれる。

主な抗酸化成分 : ビタミンAやC、E、CoQlO、αリポ酸、カロチノイド、松樹皮ポリフェノールなど。

3. 第3ステップ:不調対策サプリメントで症状解消

気になる不調がある人は、仕上げに不調対策別のサプリメントを加えてみよう。特に、女性の「冷え」「月経関連のトラブル」「更年期障害」に関しては、サプリメントが得意とする分野。こうした症状は、ベースとなるマルチビタミン・ミネラルや抗酸化サプリをとることで解決する人も少なくない。

それでも不調が残っている人は、目的別別サプリメントを加えてみよう。冷えは、血行を良くする高麗ニンジンやヒハツ、イチョウ葉など、月経前症候群(PMS)にはチェストツリー、月経痛には松樹皮ポリフェノール、更年期障害には大豆イソフラボンやブラックコホシュなどが代表的だ。

また、カゼのひき始めにはビタミンCや亜鉛、工キナシアをのむといい。

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7. サプリメントの飲み方10の注意

1. 基本的には「コップ1杯程度の水で飲む」が原則

ベータカロテンやビタミンEなどは牛乳で、ミネラルはオレンジジュースで飲むと、吸収率がアップするという実験結果もあるが、基本的には「コップ1杯程度の水で飲む」が原則。 水は胃を刺激することによって運動を高め、栄養をいち早く小腸へ移動させる。 ちなみに、お茶やコーヒーはご法度!カフェインやタンニンなどが栄養素とくっつき、吸収が悪くなってしまう。

2. 「食後30分以内」に飲むようにしよう

食前より食後に飲むほうがおすすめ。食べものと一緒に吸収されるので、格段に効率がアップするからだ。 また、空腹時に摂取すると、胃を荒らしてしまうものもある。とくに注意書きがない限り、「食後30分以内」に飲むようにしよう。

3. 病気を抱えている人は、飲む前に医師に相談を

なんらかの病気を抱えている人は、飲む前に医師に相談を。サプリメントの種類によっては血糖値が変わるなど、体調に影響を及ぼすものもあるからだ。また、薬を服用している場合も注意が必要。例えばビタミンKは、多量に摂取した場合、血栓症予防薬の効果を低下させることもある。

4. ラベルに書かれた用法をきちんと守ろう

栄養が摂れるからと、むやみやたらに飲むと逆効果!過剰摂取せず、ラベルに書かれた用法をきちんと守ろう。とくにビタミンAやビタミンDは、重大な健康障害があらわれることもある。

5. 飲みあわせを工夫しよう

飲みあわせを工夫すれば、さらに効果が期待できる。たとえばビタミンBの場合、単体で摂るよりもビタミンB群すべてを一緒に摂取すれば、美肌効果や疲労回復、鎮静効果、免疫力アップなどが期待できる。また、鉄はビタミンCや銅、コバルト、マンガンなどと摂ると、酸素不足による疲労や頭痛を、より効果的に防ぐことができる。

6. 保管する場所に注意する

保存するときは密封した状態で、冷暗所へ。高温多湿となる場所、直射日光にあたる場所は避けよう。また、液状のものなどは冷蔵庫などで保管したほうがよい場合もある。ラベルの注意書きをよく読んで。

7. ラベルの成分表示を確かめよう

巷にあふれる商品の中からどれを選んでいいかは、判断に迷うところ。そんなときはラベルの成分表示を確かめよう。内容成分や含有量などで比較することができる。また、注意事項もあわせて読むようにしたい。

8. 小児科医などに相談するようにしよう

体の小さな子どもの場合、大人向けのサプリメントを飲むと過剰摂取に陥る可能性もある。また、錠剤を喉につまらせたり、噛み砕くことができない場合も。安易な服用は避け、必要と思われるときは小児科医などに相談するようにしよう。

9. マルチビタミン剤から始めよう

サプリメント初心者なら、まずはマルチビタミン剤から始めるのが得策。栄養素は単独で摂っても効果的にはたらかない。相互にはたらき合うことで、初めて生きてくるのだ。マルチビタミンで基本となるビタミン類をカバーし、さらにトッピングしていくとよいだろう。

10. 妊娠中の摂取には十分気をつけ

妊娠初期にビタミンAを摂り過ぎると、赤ちゃんに奇形が起こる可能性があるので、妊娠中の摂取には十分気をつけたいもの。また喫煙者は、b-カロテン摂取によって肺がんリスクが高まる可能性がある。

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8. サプリメントの摂取基準

厚生労働省は、平成13年に過剰摂取による健康被害を防ぐために、健康にかかわる表示を行なう食品について表示基準を定めた保健機能食品制度を創設しました。

1. ビタミン過剰症

ビタミンとは、体内での栄養素の働きをスムーズにしたり、カラダの調子を整えたりする微量の物質です。ビタミンは人間が生きていくために必要な成分ですが、ほとんどのビタミンは体内では合成できません。そのため、食事やサプリメントから適切な量を摂取し、それを維持しなくてはいけません。

水溶性ビタミンは過剰摂取しても尿中に排泄させるために過剰症は比較的少ないのですが、体内の脂肪組織への沈着性の高い脂溶性ビタミンA,D,Kは過剰症が出現しやすくなっています。

つまり、水溶性ビタミンはまとめて摂っても無駄になる分が多くなり、必要な分だけ毎日摂取しなければ欠乏しやすく、脂溶性ビタミンは貯蔵性を持っているため、まとめて摂ってもある程度有効に使われますが、繰り返して多量に摂取すると蓄積され過剰症になりやすいのです。

2. ミネラル過剰症

ミネラルも、人間の健康を維持する上で大変重要な役割を果たしています。一般の食事からミネラル過剰となるのは、食塩によるナトリウムの過剰以外、通常ほとんどありません。

しかしミネラルは、適当な摂取量のゾーンの幅が狭く、ミネラル間のバランスが壊れやすいといわれています。このバランスが崩れると身体にいろんな不調が出てきます。

1つのミネラルを過剰に摂ることにより、このバランスが崩れてしまうことのないように摂取量に気をつける必要があります

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9. サプリメント依存症と副作用

サプリメント依存症はダイエット志向の強い、若い女性に多いのが、食事を抜いて微量栄養素だけをサプリメントで補充するという使い方です。これがひどくなると、サプリメントしか食べられなくなってしまうという例もあります。

また、食生活の乱れをサプリメントだけで補おうとすると、栄養成分だけが大量に入ってくることになります。

そういった事態を人体は想定していないため、思わぬ副作用が出る可能性があります。こういった依存症に陥らないためにも、基本の食事を規則正しく行う必要があります。

1. ビタミン・ミネラルの過剰症

ビタミンとミネラルは摂りすぎると過剰症を起こすものがあります。ビタミンの中でも特に脂溶性のビタミンであるA、D、E、Kと、ミネラルは体内に蓄積されやすいといわれています。過剰摂取に対する注意書きが書いてあるのを見たら、きちんと守りましょう。

2. ハーブ類はタイミングが重要

ハーブ類は基本的に時と場合に応じて摂るものなので、ただ漫然と摂っていると人によっては副作用を起こすことがあります。例えば、ジンセン(ニンジン)には、興奮作用があるので、就寝前に摂ると眠れなくなる人もいます。

3. アレルギー体質の人は要注意

アレルギーや化学物質過敏症の人はその原因となる物質がおおく、製造方法もおそらく関係してくるため、どのサプリメントに対しても症状が出る可能性がゼロではありません。重篤な症状を持つ方は必ず専門医に事前に相談しましょう。

4. 医薬品とサプリメントの併用は要注意

病気の治療で医薬品を飲用している場合、体内では薬による反応が行われています。そこにサプリメントが入ると想定外の相互作用が起こり、好ましくない反応を起こすことがあります。

病気の治療中で医薬品を処方されている場合は、主治医にサプリメントの摂取の可否を確認するべきです。また、風邪薬などの大衆薬などのお場合も、薬局の薬剤師に相談してから、摂取したほうがよいでしょう。

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10. サプリメントと医薬品の飲み合わせに注意して必要です

サプリメントは、飲み合わせによっては、それぞれの効果をなくしてしまったり、人体に悪影響を及ぼしてしまったりする場合があり、特に、医薬品とは重篤な結果を招く場合もありますので注意して必要です。

1. ビタミンA

抗がん剤や、角化治療剤などのビタミンAと同じような作用を持っている医薬品は、過剰症を引き起こす可能性があるので使用しないください。また、抗生物質や、抗凝固剤なども注意が必要です。

2. ビタミンB6

パーキンソン治療薬で使用されるレボドパは、ビタミンB6の大量摂取により、効果が減少するので注意してください。

3. ビタミンC

炭酸脱水酵素抑制剤は、ビタミンCと併用する事で尿路結石を引き起こす場合があり注意が必要です。

4. ビタミンD

強心剤との併用は、不整脈の原因となる可能性があります。慢性腎不全や骨粗鬆症の治療薬として使用されるアルファカルシドールなどは、高カルシウム血症の原因となる恐れがあります。

5. ビタミンE

血流改善効果があるビタミンEは、血栓防止薬や抗凝固剤等と同時摂取は、出血傾向が高まる恐れあります。

6. ビタミンK

抗凝固剤で使用されているワルファリンの効果を弱める可能性があります。

7. イチョウ葉エキス

抗凝固剤と併用すると、イチョウ葉エキスの血流改善効果により、出血傾向を高めてしまう可能性があります。

8. カルシウム

骨粗鬆症治療薬は、カルシウムにより吸収を抑制されてしまうため、注意してください。また、抗生物質も吸収を阻害しますので注意してください。 逆に、活性型ビタミンD3製剤は、カルシウムの吸収を高めるため、高カルシウム血症などの原因となる場合もありますので注意してください。

9. 鉄分

甲状腺ホルモン剤や抗生物質、抗菌剤などは、鉄分と結合し、吸収が阻害されます。

10. 葉酸

抗てんかん薬との併用仕様は、お互いの役割を低下させ手しまう可能性があるので注意が必要です。


信頼できるサプリメント情報公的機関リンク集

  1. 厚生労働省 : 最新の食品・医薬品に関する情報
  2. 国立健康・栄養研究所公式サイト : 食生活や運動を通じた健康の維持増進、健康食品や栄養療法についての各種情報提供を行っています。
  3. 東京都食薬インフォベース : 食品と医薬品の安全情報
  4. 国民生活センター : 健康食品などによる健康被害についての情報

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